ABURAE HIMAWARI-KAI
No.21 蝉の羽のような薄い羽二重を織る機屋の娘として生まれ、幼い頃からガチャ、ガチャという機の音を子守唄のように聞いて育った。そのせいか今でも時折あの独特な機の音をなつかしく耳の奥で思い出すことがある。 |
|
No.22 フランス・ジヴェルニーのモネが晩年を過ごした館を訪ねた。その居住の壁は、日本の浮世絵で飾られて、遠い日本と言う国を想像し、日本独特な芸術に憧れていたと思う。そして種類の多い花々の庭のつづきに睡蓮の連作を描き、今私たちの目を楽しませている池を目の前にした時、感慨深く思わずスケッチブックを開いた。 |