![]() | 20周年記念画集
20周年に寄せて 前講師 浜中宣子 |
油絵ひまわり会創立20周年おめでとうございます。 思い起こせばたちまち思いはひまわり会の中へ駆け戻り、この時を迎えてめいめいがこれまでの月日に思いを馳せ、これからの月日に向って内なる潮が満ちて来る如く連帯の気が満ち満ちているであろうみんなの中に、離れて此処にいながら私もまた連帯する。不思議ですね、でも中にいる人も今はいない人も一度味わった教室の空気のようなもので遙かに連帯している感触がひまわり会にはまずあります。そして創立以来の城崎先生のもと、ひまわり会の絵というと、ひとりひとりの絵が違うのが会らしさとして語られるほど、めいめいが自分の絵を描くのが伝統として培われている自由な教室空間が確立されていますね。更に教室の人数とすると若干多過ぎではあれ、男が多過ぎることも女が多過ぎることもなく常に24〜25名の会員がいるという大きな実績。この数は何をやるにしても団体としての熱気を孕み一人一人の思いを熱くするのです。 ひまわり会は、そうやって内からの満ち潮として人に働く無形の三本の柱が感じられますが、この無形さこそ会の普遍性を生む母体でひまわり会の生命力だと思います。
私が講師をしたのは、翌年の秋に15周年記念展が控えた1993年の春からの4年余りでしたが、始めてひまわり会の教室に臨んだ時のこの三本柱の印象はその後のいつの例会にもあり、教室にいる時私もまたいつも以上に大きな愛情の持ち主のようで、幾らでも一人一人の絵がその人の速度で必要な表現を目にもの見せるまで待とうとの永遠の時にいるような倖せを感じたものです。そのみんなの絵が待ってるようになって来たのを目に明らかに見るようになったのは、講師になって3年目になる頃だったと思います。一人一人の絵が繊細に且つ気迫に満ち、絵として強くなって来ていて、どの絵も品とコクがあることが共通のよさなのです。これがひまわり会の絵なのだと目を見張る思いがしました。1960年代に学生であり、前衛美術に薫陶を受けた私の頭の中にひまわり会が市民美術の在り方として一つの旗印を揚げ、絵画状況に清新な潮流を光公民館で発信する。 |
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