![]() | 20周年記念画集 油絵ひまわり会の活動
良き指導者に恵まれた20年の歳月 岡本 邦治 |
昭和55年3月第3回光発表会の打ち上げ懇親会の席上で、当時の館長の斎藤篤信氏との懇談で「光公民館に絵画サークルがほしい」ということになり仲間を募りました。石田毅、内山幸雄の両氏と私の3名が発起人となり、講師は武蔵野美術学校を卒業され、大調和会の準委員でいらっしゃる城崎定義先生にお願いしました。この時の城崎先生との出会いが、今日までひまわり会が発展して来た礎となりました。先生は「グループ活動は公平を原則とする」をモットーとしてご指導されました。絵筆を持ったことの無い会員が約半数、油絵の具のセットを用意することから始め、全くの基礎から教えてくださいました。また、スケッチの場所選びには自ら現地を調査し、女性会員の為にトイレの場所まで確認してくださいました。城崎先生のご苦労は並大抵のことでは無かったと、今更ながら感謝を申し上げます。 しかしながら、その頃の我々の知識、技術が全く未熟で、先生の教えられることの意味を十分理解出来ず、先生のご苦労に報いることが出来なかったと思います。平成5年にご病気で亡くなられたのは非常に残念でなりません。しかし、城崎先生が残された教えが今もひまわり会の中で生き続けて、それが他のグループの人からも「ひまわり会は本当に良いグループですね」と羨ましがられるゆえんです。そして先生の奥様が何時もグループ展には必ずお顔を見せてくださいますのが、我々の励みとなっております。
次の講師には、武蔵野美術大学を卒業された浜中宣子先生をお迎えしました。浜中先生は「上品な絵を描きましょう」と開口一番に申され、特に色彩についての感性は素晴らしいものをお持ちでした。また、モチーフが秘めている内面を表現する力には敬服致しました。特にグループ展に出品された先生のお母様の肖像画は、それが素晴らしく表現されていて、私自身の今日の作品に大きな影響を与えています。また、例会の教室で言い足りなかったことを後日、本人宛にはがきの表裏にびっしりとご意見を綴って送ってくださいます。全く偶然ですが、たった今も、この原稿をワープロに打ち込んでいる最中に浜中先生から電話があり、「先程のテレビの日曜美術館を見ましたか。見ていなかったなら今夜の再放送をぜひご覧なさい。大変参考になります」とのことでした。講師をやめられた後でも常に我々のことに気を留めて頂いております。 そして現在の講師として、多摩美術大大学院を卒業された山田正人先生をお迎えしました。まだ年齢のお若い先生ですがシッカリとした絵画理論をお持ちで、しかもそれを我々素人にも分かり易く説明してくれます。我々もすっかりファンになってしまいました。例会の中での30分間を絵画についての講義時間として使い、講義資料は得意のパソコンで自ら作られて配布します。また、先生のインターネット・ホームページの一部を使って、ひまわり会のホームページを開設して頂きました。会員の紹介と「ひまわり美術館」のコーナーを設けて、全員の作品紹介をしております。世界中のどなたでも、私達の作品をパソコンによって鑑賞することが出来ます。若い感性と積極的なご指導により、会員の作品にも変化の兆しが見えて来ました。これからがますます楽しみです。
このように、ひまわり会は講師の先生に恵まれたこと、この地域の佐藤多持先生を初めとして、多くの先生方のご指導を頂けたこと、そして文化地域という恵まれた環境の中で、光公民館職員や多くの方々のご支援によって、ここに創立20周年を迎えることが出来ました。喜びと共に心からの感謝を申し上げます。
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