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ひまわり美術館
第62展示室

第23回油絵ひまわり会展 9
2007年5月2日〜5月7日

関塚正嗣「山里の春」(P30) seki_46.jpg

関塚正嗣
「山里の春」
P30

 茅野市北大塩にある田んぼの縁から見下ろした山里の眺めです。4月初旬、遠望すると八ヶ岳連峰にはまだ雪が残っています。この近くにはわたしのコーヒーとなる「殿様水」が湧き出ていますが、手前の川にはその湧水も流れ込んで田を潤しています。
 土地の人に聞くと、魅力的な曲線を描くかつての棚田は区画整理で矩形となり、ときに暴れるこの川はコンクリートブロックで固められた水路になってしまったそうです。赤い屋根の家のあるところは特に水が氾濫するところで、そのせいかこの家はすでに売られて住人はいず、まもなく取り壊されてしまうだろうとのことです。大きな黒っぽい三角屋根は元の萱葺を覆ったものです。それでも、中景の山々には緑が淡く萌えだして、ここは春を迎えた山里ののどかさに満ち満ちています。

野嶋久子「着衣の人物」(F12) noji_002.jpg

野嶋久子
「着衣の人物」
F12

 今回初めて描くことに対して真剣に向かい合えた気がします。好きなように、気の向くまま描くことと、考えたり、試行錯誤したりしながら描くことは、出来上がった時の絵の印象がこうも違うのだな、と実感しました。また、見たままを描いたつもりでも、人によって見え方が違うのも面白いと思いました。

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